自分のお金で買ったカメラを使って写真を撮り始めたのが17歳の頃。この12年、どこに行くにもたいていカバンにはカメラが入っていたわけで、ひどいときは、フィルム用カメラ、ポラロイドカメラ、テープレコーダー、ビデオカメラを全部一緒に持ち歩いていた時代もあり、この「記録すること」に対しての異常なまでの執着は一体、と自分でも理解しがたいものがあった。録音したテープを流しながら撮影した映像をTVに映して、現像した写真を床にちりばめたものをさらにポラロイドで撮影するという謎のパフォーマンスを連日自分の部屋で繰り返していたまだ20世紀のあの日々は何が目的だったんだか。音や景色や表情や何もかもを、一瞬たりともこぼしたくない!と記録そのものに盲目的に夢中になっていた時期。年をとることがこわくてこわくて仕方なかった頃。当時の素材はすべて保管してあるけど、もう一度あのテープを聴いたりすることはこの先ないだろうなぁと思う。
2007の年末、わたしにとってはかなり高額だったカメラに思い切って買い替えてから1年。当初はあまり気に入らなくてほとんど使っていなかったけど、Parisに来るときに持って来たカメラはこれ1台なので、毎日使っています。相変わらず愛着は感じないし、当時のような熱っぽさもなく、淡々と時々シャッターを押す程度だけど。結局カメラなんて何でもいいんだ、わたしには。写真が撮れさえすれば。
※たぶんわたしがAndyを極端に英雄視して崇めていたのは、恐れ多くもその記録魔っぷりにどことなくシンパシーを感じていたからかも。そんなマイ・ヒーローと、こどもの時に見たテレビを持って「ミドォリ、グンジョウイロ」と言っていた人が同一人物だと知った時の当時のおどろきと言ったら。そういえば、学生の頃、図書館で借りたAndyとゴダールの文献とギャロの載った雑誌を一緒に持ってアトリエに行ったら「そんな女々しい男ばっかり好きだとろくな目にあわないぞ」って友達に言われた。
高慢ちきパン屋のピスターシュのマカロンと今日の夜ごはん。久しぶりにブレ。いつも具が多過ぎるのでは、と今日は通常の3分の1の具材にしてみた。にんにくソーセージ・ニンジン・インゲン・タマネギ・トマトをそれぞれ少しずつ。上にクリーム入りのオムレツみたいなのを乗せて。たまごあと2つ、なんとか使い切らなきゃ。
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