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Sunday 16 November 2008

Black Taxi

日曜日。4時間ほどの睡眠をとって再び街へ。

このブランチ。なんと真ん中のお豆以外すべて揚げ物!寝起きじゃなくても辛い。

今日は観光。ガイド付きのBlackTaxiで、つい最近まで続いていた紛争のさまざまな傷跡を巡るツアー。とは言え、傷跡と呼ぶにはあまりに新しく生々しい。

地元アーティストによるさまざなな壁画
他の2人に比べて政治的知識が乏しく、歴史的背景も飲み込めていないわたしにとって、
北部アイルランド英語でのガイドはむずかしいところもたくさんあったけど、
それでも実際にその紛争の中で育ったまだ若いドライバーの言葉からは現実的な痛みや恐怖が充分すぎるほどに伝わってきました。


66日に渡るハンガーストライキの末、27歳で亡くなったBobby Sandsの壁
和解への会合が秘密裏に行われた教
この左の塀の向こうはプロテスタント地区。
彼らからの襲撃に備えてこのケージ付きの家に住むのはカソリックの人たち。


一般の民家の壁に描かれている街中にたくさんある壁画
Bobby Sands同様、ハンガーストライキによって命を落とした10人。ほぼ20代の若い男性
プラスチック弾による犠牲者の中には10歳や11歳のこどもも。

【以下引用
1994年8月にIRA暫定派は無期限休戦を発表する。この休戦は、その後の和平交渉の不調を理由として96年2月9日のロンドン、ドックランズでの爆弾をもっていったん撤回されたが、暫定派は翌97年7月に再び休戦し、これが今日まで継続している。つまり、1994年の休戦でIRA暫定派の活動が完全に終わったわけではないが、これによってその後の方向が決定付けられたと考えてよい。その後はさまざまな局面をみることとなったが、暫定派は2005年7月28日にすべての武装活動の停止を宣言し、同年9月には武器放棄の完了が確認された。


昨夜のクラブでの小綺麗な大人たちや中心地のショッピングセンターなんかとはかけ離れた景色。
犠牲者の名前が残されたたくさんの記念碑には1歳の赤ちゃんや3歳のこどもまでいた。火を放たれて焼かれた家の跡地やSinnFein党事務所などさまざまな場所を巡る90分の中でも、いちばん響いたのは、やっぱりガイドであるドライバーの男性が真摯に語ってくれるその姿でした。ふらりとやってきた観光客にまだ新しく、悲しい歴史を常に語り続ける彼のこの仕事は、単に職業と言うにはあまりに背負っているものが大きすぎるような気もしました。 知識が足りないわたしには飲み込めないところもたくさんあったけど、実際に彼から話を聞けたというのは貴重な経験で、その惨劇やそこに渦巻く恐怖や怒りやいろいろを一人でも多くの人が知ることは何よりも大切だと静かに思いました。 


わたしとチハルちゃんは夕方の飛行機でParisへ、アヤちゃんはバスでDublinへ戻る。親友同士の再会におじゃましつつ、本当にじゃまじゃなかったかしらなんて気を揉む必要もないくらいに、週末を一緒に満喫してくれたフレッシュヤング・ガールズに感謝です。

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