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Monday 10 November 2008

after weekend

金曜とは別のホテルに泊まった土曜。思った以上に居心地が良くて、この辺りは今まで来たことがなかったけど、すごく住みやすそうなところ。

ホテルのロビー
あさごはん


日曜。Spitalfields Marketへ。きれいに改装済みで、全然おもしろくなかったけどその周辺にたのしいところが集まっているので、そちらへ。

Absolute Vintage。自制心を保ちつつも何も買わずにここを出るのはやっぱり不可能。
2足のヴィンテージブーツで迷いに迷って、アギネスばりにキュートなスタッフの女の子に相談して、
結局、彼女が「ぜったいにこっち!」と言った方にした。2足買わずに済んだだけでも奇跡かも…。



Spitalfieldsのすぐそばにあるこっちのマーケットもほうがやっぱりずっとおもしろい。もうブーツも買ったんだし、と思いながらも目移りしつつ歩き回る。

なんてキュートなカップケーキ!作者の彼女のバッグの窮屈な斜めがけもかわいい。
ミニサイズがたまらない…。
このテーブルの下にストックがあるみたいで、売れるたびにしゃがみこんで
カップケーキをひとつずつ持ってテーブルに並べる彼女の姿が何ともかわいらしかった。



イギリスだから?ティーカップみたいなマンホール。
この広いROUGH TRADEにはトイレもあるので借りました。
カフェスペース、ネットスペース、ライヴスペースも完備。
店内一押しのこれって有名なのかな。

良くも悪くも、目が覚めた、という感じ。フランス、というかParisに対して。
私感だけど、Londonの方がParisよりもずっと柔軟で、やっぱりParisは相当にconservative。人も街もファッションも。そしてParisは本能で動いている街、Londonはもうちょっと大人という印象。

たとえばお店のスタッフ。
不機嫌にまかせてろくに対応もしてくれないことも多いParis。どんなに混雑していようといつでも誠実に対応してくれたLondon。もちろんみんながみんなそうじゃない。実はわたしはこの日、前日に買ったバッグを返品に行ったのです。それも不良品だとかそいう理由じゃなくて、悩んで買ったけど、値段相応の素晴らしい質の品物だけ ど、やっぱり今の自分には高かったなぁ、今日来てみたらマーケットで売ってるバッグの方が好みだしなぁという超個人的な理由で。それでも気持ちいい対応で 返品に応じてもらえた。これがParisだったら舌打ちどころじゃ済まないだろうし、返品出来るか以前に日曜は営業すらしていないわけで。
でも、今まで盲目に魅力を感じていたParisの一面はこういうところでもあって、態度が機嫌次第だとしてもその方がよっぽど人間らしいと思ってた。ただ今はそれに対して諸手を上げて賛成、というわけでもなくなった。つまりParis至上主義ではないということ。


たとえば公園。
Parisの公園はその場に留まって陽をあびたり、読書をしたりを楽しめるような空間がたっぷりととってあって、噴水や花や、それはそれは美しく整えられていて一つの芸術として完成しているようなお庭。それに対してLondonの公園はむしろ森のような自然に近い姿で、細いのや広いのやいろいろな道を歩いて楽しめるような作りで、そういえばイングリッシュガーデンって自然に近いような感じじゃなかったっけ。Parisのゴミの分別って随分いい加減な気がするけど、その辺も絡んでいるような気もする。

たとえば地下鉄。
Parisのメトロはくさいけど、Londonはにおわず、駅も電車もきれい。ホームレスの数も圧倒的に違う(対策や法整備の整い方がまったく違う)。掲示物も何もかもデザインがすっきりしてて、都会的。Londonは電車の扉が自動で、車内アナウンスがある。こんなの当たり前の違いだけど、それが都市そのものの性格にも直結してる。そしてバスに貼ってあった広告で知ったけど、イギリスでは6月から公共の交通機関においては開封したアルコールの持ち込みが禁止になってる。


ほかにもいろいろな違いが良い・悪いとは別にほんとうにたくさん目についた。

高慢ちきなパン屋さんの女主人の機嫌を損ねないよう努め、不機嫌なスーパーの店員の気分を逆なでしないように努め、あちこちで舌打ちされるその音は聞こえない振りをして、「フランス社会に仲間入りしなきゃ」という無意識の力でその他のいろいろを我慢して、とにかく言葉を覚えなきゃと勉強していない時は罪悪感を感じ続けて…と、自分がそう過ごしていたこと自体にLondonで初めて気づいた。


でもLondonで週末を過ごしたら、何もそんなにParisに固執しなくても、迎合しなくてもいいじゃないか、って目が覚めた。ここでだけしか通用しないような生き方を身につける必要はない、きっと。時にはただそこにいるだけでも肩身が狭いような気分だったParisに比べて、Londonではほんとうに堂々と伸び伸びとしていられたし、もちろんそれは言葉が使えるせいでもあるけど、アジア人を、外国人を、他者を受け入れる度量の違いかも、とも思う。個人主義のフランスだけど、詰まるところ究極にconservativeだからこそ、我を通すことで時には他者を排除し、それでこそ自己を確立できるというような面もあるのかも。もう何もかもすべてが私感に過ぎないけど。


あまりに居心地が良くて、なんでLondonじゃなくてParisに引っ越しちゃったのかしら…なんて思ったほど。それでも渡仏して2ヶ月。この時期に一度外からParisを見られてよかった。焦って、勝手に閉じこもって、このまま残りの時間を過ごすよりはずっといい。


今日、月曜日。通勤途中の乗り換えで引き返そうと歩みを止めて振り返ったら、すぐ後ろに迫っていたムッシュに面と向かって舌打ちされた。そういうのもこの前までとは違った感じで受け止められる。
週末をBerlinで過ごした同居人と3日振りに会って、それぞれが別の場所で同じような発見をして、お互い少し楽になってParisに戻って来たことがおかしくて、ひとしきりBerlinとLondonの柔軟さを報告し合いながら、Parisのかたくなさを再認識しつつ、明日からはもうちょっと上手にParisと付き合えるんじゃないかって笑った。

2 comments:

Anonymous said...

へえ、やっぱり違うものなんだね。
京都と大阪、東京と違うようにね。
結構意外だったな。。

keikolop said...

yasuon&nei
そうだねぇ、やっぱり違うねー。
パリとそれ以外の都市じゃフランス国内でもまったく違うってみんな言ってるよ。京都と東京の違いもやっぱり住んでみないと分からないかねぇ。