Marrakech

Marrakechに行ってきました。憧れのモロッコ。 何 もかも目新しくて、すべてが今までに知っていたどれとも違っていて、一瞬一瞬おどろきの連続でした。めまいがするほどのタイルの洪水と予想を遥かに超えた衝撃を味わい尽くした４日間で、昨日深夜にParisに戻ったばかりだけど、またすぐにでも行きたい。ほんとうに行ってよかった！行けてよかった！

まずは空港でびっくり。まるで宇宙。

建物の壁はすべてピンクとオレンジの間みたいなからからに乾いた色

そしてここが４日間わたしたちのお家となる宿。憧れのRiad。
この外と中の境が曖昧な作りが憧れの的だったのに、実際に目の前にしたら、基本的には壁に窓は一切なしで外とは完全に切り離された作り方。その分中庭としてこれだけ大きな吹き抜けと天窓、そしてテラスがあるのですね。家の中に植物が生い茂っていて、太陽も降り注いで、外に出る必要はまるでなし。といった風な作りです。それでいてタイルはひやっとしていて、日陰はほんとうに涼しい。床も壁も天井も色とりどりのタイルが張り巡らされて、もうほんとうにどこをみても好きなものしかないのです。しかもここ、3年前までは宿の主のおじいさんの私邸だったもの。なんてお屋敷！

２階から見下ろしたところ。青いテーブルはわたしたちの朝ごはん後。
上の開いた扉、それがわたしたちのお部屋の入り口。

何よりも、宿に恵まれました。
最初に予約したRiadが満室でそこが紹介してくれた別の宿には３人で泊まれる部屋がなく、そこがさらに紹介してくれたのがここ。紹介と言うことで特別料金にもかかわらず、宿の人はとてもとても親切で、出かける時はいつも外までお見送り。お出かけから戻った時はいつも一日の話を楽しそうに聞いてくれました。初日は夜に到着し、広場まで散歩に出かけた帰り、地図がそれほど役に立たないこの土地で道に迷って、這々の体で城壁の入り口までたどり着いたとき、おじいさんがそこまでわたしたちを迎えに来て待っていてくれたのを見つけた時はもう涙がにじむほどの安堵感でした。アラビア語しか話さないおじいさんと、それがまったく話せないわたしたち。舗装されていない道をざくざくと足音を立てながら、４人で夜遅くにお家まで歩いた道のり。満月が近かった夜は、月がきれいだよ、と屋上のテラスでミントティーをいれてくれたり。外の世界とは隔離された、まるで楽園のような空間でした。

おやつの時間に広場へふらりとあらわれたベニエ屋さんまるで火事のようなけむりは屋台から

夜、Riadまでの帰り道。みんなそろそろ店じまいの時間。

毎日スークに通って、思う存分買い物もできました。
トーキョーで見かけるのの10分の1以下の値段でたくさんすてきなものが手に入るけど、毎回粘り強い交渉が必要です。
がんばると最初の言い値の5分の1くらいまで値切れるけど、時々呆れられます。

それでもわたしたちはどうやら相当しぶとかったみたいで、

結果的にどのアイテムもかなりお手頃価格まで値切っていたみたい。

この写真はちいさい広場。スークを歩いていると時々この広場に出くわします。

ジャマエルフナ広場は向こう側が見渡せないくらいに広い敷地に渋谷なんて目じゃないほどの人が集まっていて、
深夜まで音楽と屋台を延々と楽しんでいました。


城壁の中はこんなに狭い道。バイクはどんどん走ります。

とにかく今までのどの旅とも違った４日間。憧れの地。行ってみたらもっともっと好きになりました。


ただ排ガスが！あまりにひどいのです。同行のエイミーも喉の不調、博士は途中から別人のようなかすれ声になりおしゃべりもままならないほど。バイクの排気を主な酸素源として呼吸しているようなもので、あの空気の中で植物が生えているのが不思議なほど。なのに、わたしはマスクもベールもなしでいつも通りにしゃべりつづけても、喉の痛みも声の異常もまったくなく、またもや自分の丈夫さを思い知る機会となりました。うにと行ったら、タイルやいろいろな雑貨を見て、おいしいごはんを食べて、さぞかし楽しめるだろうなぁと思うけど、あの排ガス天国ではうにを連れて行くことはできません。残念。

それでもそれでも、補ってあまりあるほど、わたしには魅力たっぷりの街でした。
ポルトガルもトルコもチュニジアも行ってみたいけど、ここにもフランスにいる間にぜひもう一度行きたいなぁ。

※買ってきた革製品が。泣けるほどくさいです。今お部屋にひろげて干してるけど、お部屋中がくさいです。たいへんです。
これを理由に恋人にふられたとしてもいたしかたない、という程のにおいです。
いったいぜんたいどうしたら。ただひたすら待つのみなのかな…。